デジタル・フォレンジックとはデータ復元技術や各種解析技術を用い、データに関する証拠保全やアクセス履歴・データの改ざんの痕跡などを調査することを言います。フォレンジックは一言で表現できない多様的な作業であり、目的を達成するために様々な視点で解析作業を実施することが特徴です。当然、フォレンジックを実行するには専門的な知識と技術・設備が必要となるため一般的なデータ復旧業者では取り扱っていないサービスとなります。
データ復旧技術やパスワード解析技術もデジタル・フォレンジック技術の一環でありますが、ここでは解析目的に応じてより幅広い解析サービスについてご紹介します。
具体的なフォレンジック作業の一部として、以下のようなものがあります。
いつ、どのWEBサイトにアクセスしたかというインターネットアクセス履歴を調査する作業です。パソコンやスマートフォンのログを解析し、インターネットアクセス履歴を調査します。対象ブラウザはGoogle ChromeやInternet Explorer、FirefoxやSafariなど多種多彩。あらゆるメディア・ブラウザでのWEBサイトアクセス履歴を検証します。
Excelやデータベースなどのデータファイルに、どの端末からいつアクセスを行ったかというアクセス履歴を調査します。本来アクセス権限がない人が機密ファイルにアクセスしたことが疑わしい場合などに有効なフォレンジック調査です。データ不正持ち出し事案の調査に使用される手法です。
ファイル・データベースやアプリケーションなどのデータに対し、改ざんに痕跡やダミーコードなど偽造の痕跡の有無を調査する作業です。不正アクセス事案においてはデータ改ざん・偽造が見受けられることが多く、データに不正なプログラムが設置されていたり、本来のデータに偽装しているようなデータを発見・修復する場合に有効です。
パソコンなどに、USBメモリや外付けHDDなど外部記録デバイスを接続したかどうかという履歴を調査する作業です。機密情報持ち出しの疑いがある場合などに行います。物理的なデバイス接続だけでなく、仮想デバイスの接続履歴も調査します。
フォレンジック作業を行うには高度なデータ分析技術が必要となります。データ復旧センターでは独自の解析スキームを持ち、PCやiPhone、スマートフォンなどのあらゆるデータを対象にフォレンジックサービスを提供しています。以下に代表的なフォレンジックの依頼目的を記載しています。その他、あらゆるフォレンジックの御要望にもお応えしますのでお気軽に御相談ください。
従業員や退職者の不正調査においてデジタルフォレンジック技術は有効な手段となります。社員に貸与されたパソコンやスマートフォンから不正行為の痕跡を調査します。横領やセクハラ・パワハラなど不正行為の立証に役立ちます。
【例1.】セクハラの疑いがある退職者に貸与していたスマートフォンが返却されたが、データが消去されていた。被害者の証言から、セクハラの証拠がLINEにあると推測。デジタルフォレンジック技術によりトーク履歴を復元・解析し、不正事実の証明を行った。
【例2.】従業員が横領に関与している疑いがあり、貸与していたPCを解析。本来アクセス権限がない、顧客情報を保管しているデータサーバーへのアクセス履歴を調査。不正事実の確認と実証を行った。
警察など捜査機関において、サイバー犯罪対策課などの技術においては対応できない事案についてデジタルフォレンジック技術を用い捜査協力を行います。
詳しくは捜査機関用解析サービスページをご確認ください。
刑事訴訟・民事訴訟において、証拠保全のためデジタル端末のフォレンジック調査を行います。消去されたデータの復元やパスワード解析サービスを併用することで強力なデジタル証拠の収集・保全を実現します。
企業のシステムに不正アクセスが発生、情報漏えい被害が発生した場合に、どういった手段・経路にて不正アクセスが発生し、どのような情報が漏えいしたか痕跡をフォレンジック技術にて調査します。アクセス経路の解析は更なる被害発生を防ぎ、セキュリティ向上に有効です。
企業システムや販売製品において、セキュリティに関する脆弱性(セキュリティホール)を事前に調査し、ウイルスなど外部攻撃を受けるリスクを低減させます。
データが何らかの手段により偽装された場合、フォレンジック技術を用いて偽造箇所の特定や対策のご提案を行います。
フォレンジックサービスに関する費用については、端末の種類やシステム内容・解析を行う目的などによって御見積もりを行います。フォレンジックサービスに関する費用や内容についてお問い合わせをされたい方はデータ復旧センター技術担当者までご連絡ください。